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FA吉井崇裕の投資お悩み相談

第13回 自分のリスク許容度を把握するには、どう考えたらよいでしょうか?

更新日 2015年9月10日

「経済的側面」と「心理的側面」の両面から、
どの程度のマイナスなら耐えられるかを探ります。

 投資信託は、長期で保有すれば相応の運用成果が期待できる金融商品と言われています。しかしながら、投資信託は株式や債券など価格が変動する有価証券に投資する商品なので、運用を長く続けるなかで短期的に値下がりする局面が必ずあります。長く続けて運用成果を得るためには、この短期的な値下がりを受け入れる必要があるのです。

 短期的な値下がりを受け入れるには、「経済的側面」と「心理的側面」の両面から考える必要があります。

 まず、経済的側面については、自分が投資したお金が値下がりしたときに困るかどうかという観点で考えると良いでしょう。たとえば、金融資産100万円の投資家Aさんと、金融資産1億円の投資家Bさんがいたとして、この2人が100万円を投資信託に投資するとしましょう。投資家Aさんにとって、この100万円は自分の金融資産の全てにあたります。もし、この100万円が半分以下に値下がりしてしまったら、Aさんはとても困ることになるかもしれません。一方、投資家Bさんにとっての100万円は、金融資産の1%にあたりますので、この100万円が半分以下に値下がりしたとしても、それほど困ったことにはならないのではないでしょうか。このように自分の投資金額と金融資産を照らし合わせ、その投資金額が値下がりしたときに自分の経済状況にどのような影響があるのかという観点で考えると良いでしょう。

 次に、心理的側面についてですが、これは自分自身の「感情」に向き合うことです。投資信託は、長く運用を続けるなかで必ず値下がりする局面があります。値下がりしたときには誰もが期待を裏切られたという感情を抱くと思われますが、その感情を受け入れつつ運用を続けなければ長期的な運用成果は得られないのです。値下がりによって生じるネガティブな感情を受け入れるためには、心理的に落ち込みながらも乗り切ることができる値下がり幅が自分にとってどれくらいの幅なのかを知る必要があります。

 たとえば、前述の投資家Aさんのように、多くの金融資産を保有している人であっても、100万円が50万円に値下がりするということが感情的に受け入れられないことが良くあります。感情的に受け入れられないのであれば、たとえ多くの金融資産を保有していたとしても、投資金額が一時的に半分になってしまうような値動きの大きな投資信託には投資してはいけないということになります。では、どれくらいの値下がり幅であれば心に負担をかけずに乗り切れるのか。マイナス10%なのか、15%なのか、20%なのか、と自分の感情に向き合いながら、その幅を探っていくことが重要です。その幅を考えたうえで、その範囲でおさまるような値動きをする投資対象のファンドを選ぶと良いでしょう。投資信託の値動きの幅(大きさ)を確認するには、モーニングスターのWEBサイトなどで、個別ファンドの標準偏差を確認しましょう。