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FA吉井崇裕の投資お悩み相談

第29回 株式は怖いので債券ファンドへの投資を考えています。どんな基準で商品を絞り込めばよいでしょうか?

更新日 2015年12月31日

「利回り水準と金利変動リスク」「為替変動リスク」「倒産リスク」を基準に選びましょう

(解説)

債券ファンドを選ぶ際の基準は、①利回り水準と金利変動リスク、②為替変動リスク、③倒産リスク(信用リスク)です。

  1. ① 利回り水準と金利変動リスク
    国内債券や、欧米先進国の国債を中心に投資するファンドが一般的ですが、いずれも現状では利回り水準が歴史的な低さとなっています。 また、債券は市場金利が上昇すると、価格が下落する傾向にあります(金利変動リスク)。したがって、今後利上げが想定される米国市場の債券に投資するファンドについては、短期的に苦戦を強いられることが予想されます。

  2. ② 為替変動リスク
    海外債券に投資する場合、外貨に投資することになるので、為替市場の動向に留意する必要があります。特に利回り水準が歴史的な低さとなっている先進国の債券は、期待される利回りに対して、負っている為替リスクが割に合ったものであるかどうかよく考える必要があります。 もし、為替リスクを取りながら、このリスクを少しでも小さくしたいのであれば、通貨を分散することです。さらに、為替変動リスクを抑えたいということであれば、為替ヘッジ付のファンドを選択すればいいでしょう。為替ヘッジのコストが低い現状においては、リスク抑制のための手段として活用できます。

  3. ③ 倒産リスク(信用リスク)
    債券には、その発行体の信用力(≒借金の返済能力)を表す「格付け」というものがあります。格付けが高い債券は利回りが低く、格付けが低い債券は元本が返ってこないリスクが高まる半面、利回りが高いと覚えておきましょう。新興国債券やハイイールド債券(低格付けの社債)の利回りが高い理由は、この信用リスクが高いからです。一般的に、信用リスクは景気が悪化すると高まります。

現在、債券市場全体を見渡すと、先進国債券の利回りは歴史的な低さであり、相応に高い利回りを求めるのであれば、信用リスクを取らざるを得ません。利回り水準と信用リスクの両方を考慮にいれた商品選択としては、高格付け債券と低格付け債券の両方に分散投資するマルチストラテジーと呼ばれる債券ファンドがあります。