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最優秀運用会社スペシャルインタビュー 野村アセットマネジメント(2/5)


ニッポンの凄い投資信託 リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2016

確定拠出年金 総合部門 最優秀運用会社賞

世界に通用する「ブティック」を目指して
運用の職人が活躍できるグラウンド

野村アセットマネジメント 執行役 専務 猿田隆氏

初心者にこそ勧めたい『ネクスト10』

――今、御社で推しているファンドはありますか。

 『ネクスト10』(正式名称は『野村DC運用戦略ファンド』)を勧めたいと思います。

 このファンドが対象としているのはまさに初・中級者の方です。これからDCの運用を始める方は、運用に対して特別な志向を持っていない投資の初級者や中級者の方々になると思います。そういう人たちにとって使いやすい、安心して投資できるファンドは何なんだろうという問いかけが始まりです。

 現在のDC加入者の特徴は、半分以上が元本確保型に投資していて、なおかつスイッチングの実績がない方がほとんど、つまり1回投資したら変更しない方が多い傾向です。

 窓販で販売する投資信託は、ボラティリティ(価格変動幅)10%くらいがメインターゲットで、これはだいたい為替ヘッジなし外債の水準ですが、投資初心者であまりスイッチングしない方であれば、もう少しリスクを下げた方がいい。具体的には最大ロスで10%ぐらい、リーマン・ショックのようなことが起きても15%ぐらいまでにおさまる程度のファンドが鍵になると見ているんですね。そこがボラティリティでいうと5%よりちょっと下。ここにフォーカスを当てたような商品を提供しようという考えです。

 要は「安心して運用を任せられる」ということ。パフォーマンスを高くするのはとても大事ですが、お客様の主要なニーズは資産を貯めることです。そのときにはやはり長い時間継続して投資できることがいちばん重要なことになるので、それができるようなファンドをということで、この商品をつくりました。アロケーション(資産配分)を変えながら、リスクを低いところで抑えて、投資家にとって放っておけるようなファンドというのが特徴です。

「バランス型冬の時代」にあえて世に問う

 『ネクスト10』は、立ち上げのときから私も絡んでいました。案を練り始めたのは7~8年前で、世に送り出したのが2012年。ずいぶん手間をかけてきました。

 2012年当時、バランス型の商品は、どれも株の値下がりによってものすごく傷んでいました。当時は、日経平均株価が7000円台で、株の運用をしていてもしょうがない、リスクは高いしまた下がるかもしれないと。たいていはそう言っている時がボトムなのですが。そんな話が出ている中で、どうやって我々の運用スキルをブラッシュアップし、時間がかかってでも世の中に認めてもらうかということを考えながら開発した商品です。

 実際に4年間ファンドを運用してきましたが、ここまでいろいろな変遷がありました。株が下がるとこの商品もある程度は下がってしまうし、逆に株が上がるときは、他社の商品に比べて株の比率が低いのでどうしても値上がり幅も小さくなる。なんでこのファンドは上がらないのかという声もありました。いろいろ苦労しながら運用していますけど、そのたびに改善、改良を加えて、なんとかここまで来ているという感じですね。

 似たようなリスク水準の商品をつくるのは簡単ですが、例えばほとんど日本国債だけしか入れていないようなファンドを組んだ場合、今みたいな環境になると、ここから先は厳しい時期が来るじゃないですか。だから、あらゆる状況できちんと生き残るための仕組みが重要だと思っています。これはファンドの仕組みだけではなくて、運用チームにどういう人材がいて、その人たちが常に運用力をブラッシュアップしながら、そのときそのときで最善のことを考えていけるような体制づくり。長い期間運用できるようなチーム体制が必要ということになると思います。そんな思いを込めてつくっているので、このファンドの支持者は社内にも多く、みんなポジティブにサポートしてくれています。

 『ネクスト10』はパフォーマンスが悪くなる場面もありましたが、2015年度を通して見ると、株がマイナスになる中でよく基準価額を維持できたと思います。設定当初から保有していただいている投資家の皆さんに対しては、年2%ぐらいのリターンになっています。この2%という数字を小さいと思うのか、預金よりいいと思うのかは投資家によって判断が分かれるかもしれませんが、我々としてはこの運用を今後も継続していきたいと思います。

■『ネクスト10』の基準価額の推移(設定来~2016年4月13日)
『ネクスト10』基準価額
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。