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最優秀運用会社スペシャルインタビュー 野村アセットマネジメント(3/5)


ニッポンの凄い投資信託 リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2016

確定拠出年金 総合部門 最優秀運用会社賞

世界に通用する「ブティック」を目指して
運用の職人が活躍できるグラウンド

野村アセットマネジメント 執行役 専務 猿田隆氏

確定拠出年金を根付かせるには制度の充実を

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 一方で、DCには制度的な課題もあります。ある会社の新入社員が、DCという制度があるということで、一生懸命考えて組み合わせを決め、1カ月の掛金を聞いたところ非常に小さい金額だったということでした。制度の制約上、大きな金額を掛けられないわけで、これは海外と圧倒的に違うんです。

 例えばオーストラリアだと、自分の給料から10%弱、否が応でも積み立てられます。アメリカやほかの諸外国でも日本と比べて大きいうえに、自分で決められた範囲内でさらに上乗せして積み立てていけます。日本でも「マッチング拠出」という掛金を上乗せできる制度ができましたけど、その総額は限られています。そうした部分で、もう少し制度的な後押しがほしいと思います。もっともNISA(少額非課税投資制度)もありますし、そんなに何でもかんでも優遇すべきだとはいいませんが、DCを根付かせる働きかけをしていきたいなと思います。

小中学校での投資教育の大切さ

 自分が日頃考えていることは、投資をしたことのない初心者の方に、もっと投資信託のことをわかっていただきたいということ。僕が運用するときはどういう順序で考えるかというと、最初は個別銘柄を分析するわけです。債券にしても株にしても。その次にポートフォリオをどういうふうにしたらリスクの程度を下げられて、効率よくリターンを稼げるかと考えるわけですね。個人の投資家もたぶんいっしょだと思います。

 最初からポートフォリオになっているものを「これいいですよ、買いませんか」と言っても、中に入っているものが何かをきちんと理解されていないと、投資信託という商品が本当に根付くことにならないのではという思いは常にあります。それをどう乗り越えていくのかというのが、僕が思っている最大の課題です。

 この点で欧米と差を感じるのは、小学校、中学校から投資教育があるかないかです。欧米には、資本主義の仕組みをきちんと勉強させるカリキュラムがあるんですね。日本でもインターナショナルスクールでそういう授業をやっている。例えば、小学校で児童に教室の机の売買をさせて、利益がいくらでコストがいくらでということを考えさせるようなカリキュラムがあるそうです。そういうことを通じていろいろ学んでいる国と、そうした知識が全くなく、大学に来て初めて経済学に触れるような国とは、やっぱり違うなと思います。物の値段がどうやって決まるか、需給の関係についての知識を小学生から教えた方がいいと思うのですが、将来的には日本でもそういう教育がなされるようになり、知識も持ってくれるんだろうなという期待もあります。そのときに備えて、長い目で考えていろいろな商品をつくっています。