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最優秀運用会社スペシャルインタビュー 三井住友トラスト・アセットマネジメント(1/3)


ニッポンの凄い投資信託 リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2016

確定拠出年金 債券部門 最優秀運用会社賞

年金運用の経験が生かされた『コアラップ』の急成長
J-REITやインデックス投資にも強み

三井住友トラスト・アセットマネジメント 取締役社長 鈴木郁也氏

信託銀行系の運用会社として、『コアラップ』というヒット商品を世に送り出した三井住友トラスト・アセットマネジメント。長年にわたって信託銀行での業務に携わってきた同社社長、鈴木郁也氏が語る『コアラップ』の誕生秘話と、若かりし頃の話。(聞き手・文/編集部)

信託銀行の運用ノウハウを活用

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――確定拠出年金の債券部門で受賞した感想を聞かせてください。

 私どもは三井住友信託銀行グループの運用会社であり、ご存知の通り企業年金は信託銀行の主力業務です。私が信託銀行の年金営業部長だった2000年初めの頃はまだ企業年金は確定給付型の年金が主流で、ちょうど確定拠出型年金(DC)がスタートした時代でした。DCを推進するにあたっては、信託銀行の企業年金のノウハウを活用して、受給者である企業の従業員の方への投資教育をDC立ち上げ当初から注力してきました。

 そういう背景もあり、信託銀行直系の当社が確定拠出年金で最優秀運用会社賞を頂けるということは、グループで力を入れてやってきたこれまでの取り組みが評価されたということで、非常に光栄であり、うれしく思っています。

――運用力の源泉や強みはどこにあるのでしょうか。

 中長期で安定した資産形成をしていこうというコンセプトのルーツはもともと企業年金にあって、そういう企業年金の運用コンセプトがDCや最近できたNISA(少額投資非課税制度)に活かされています。三井住友トラスト・アセットマネジメントは、三井住友トラスト・ホールディングスの100%子会社なので、グループの力を存分に活用できる。これはとても大きなことだと思います。自前のファンドマネージャーに加えて、信託銀行の運用力を活用できるアドバンテージが、他の運用会社と差別化できる点でもあります。

 日本の企業年金制度は50年を超える歴史があり、その運用スタイルは中長期運用に主眼を置いていますが、長い歴史の中でさまざまな運用ノウハウを培ってきました。一般的なアクティブ運用、インデックス運用のほか、いち早く導入したオルタナティブ投資(※1)についても、そのノウハウを投資信託に活用しています。

 当社は、運用会社としての歴史は古くはないですが、信託銀行をルーツとしていることを考えると、運用に関してはかなりのノウハウを積み上げてきていると思います。

国内最大のJ-REITファンドを運用

――商品ラインナップの特徴について教えていただけますか。

 当社の主力商品として、J-REIT、インデックスファンド、ラップ型投信が挙げられます。

 『J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)』は国内REIT型ファンドでナンバーワンの残高(4000億円超)を有しており、その延長で最近は海外REITファンドも運用しています。インデックスファンドは、ネット証券を中心にインデックスシリーズ(SMTインデックスシリーズ)を展開し、お客さまにたいへん高い評価を頂いています。

 最後のラップ型投信は、『コアラップ』(正式名称は『コア投資戦略ファンド』。安定型、成長型、切替型の3種類がある)です。いわゆるコア&サテライト戦略(※2)のコアとなる商品で、中長期で持てる商品です。昔はそういう役割を担っていたのは先進国バランスファンドでしたが、リーマン・ショックの際にパフォーマンスが悪くなり、バランスファンドそのものがしばらく下火となる中、まさに信託銀行で力を入れていた「ファンドラップ」のノウハウを公募投信に持ち込んで新型のバランスファンドとして立ち上げたのが『コアラップ』です。

 今でこそラップ型投信という言葉が定着して、新聞記事にも載るようになりましたが、その先駆けが2012年、今からちょうど4年前に我々が立ち上げた『コアラップ』です。おかげさまでこのファンドは急成長して、現在では3種類(安定型、成長型、切替型)合わせて4000億円ほどの規模に成長しています。

※1 オルタナティブ運用……伝統的資産である株式、債券への投資とは異なる資産や投資手法で運用すること。

※2 コア&サテライト戦略……長期で安定した成長を見込める資産を「コア」として運用の中心に据え、資金の一部を「サテライト」としてリスクの高い商品で積極的に運用する手法のこと。