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最優秀運用会社スペシャルインタビュー スパークス・アセット・マネジメント(2/4)


ニッポンの凄い投資信託 リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2016

投資信託 株式部門 最優秀運用会社賞

GDP上位5カ国の株式部門では史上初、3年連続受賞
アメリカでの刺激的な体験がバリュー投資の原点

スパークス・アセット・マネジメント 代表取締役社長 阿部修平氏

スパークスで投資哲学を学んだメンバーが運用を支える

――会社としてしっかりとした理念を持って投資されているということですが、どのような基準で人を選んで集めたのですか。

 今いる当社のメンバーは、当社で勉強し、成果を出していった人ばかりです。他社で高い実績を積んできた人はあえて来てほしくなかったんです。自分のスタイルが確立している人は、教えて、変えていくことが難しい。だからといって、財務や会計といった基礎的な知識から教えるにはとても時間がかかる業種なので、ある程度の基礎的素養は求めましたが、基本的に一生懸命で正直で、誠実であることが重要です。それから、当社は独立系の運用会社であるので、自分が実践していることを世界に発信していける能力も大事だと思います。ですから、語学力があるのも大事です。私が一生懸命、実践している投資を理解し、がんばってくれる人たちが集まってくれています。

投信業界におけるロング・ショート戦略の草分け

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――御社の商品ラインアップを見ると、個人投資家向けの投資信託では珍しい、ロング・ショート戦略を活用している商品がいくつかあります。その特徴などをお聞かせください。

 ロング・ショート運用(※1)を採用している理由は2つあります。僕は、野村證券を退職した後に、ジョージ・ソロス氏(※2)の元で働いていた時期があります。日本株運用でロング・ショート戦略にも携わっていたんです。確認のしようがありませんが、ロング・ショート運用をした日本人は、私が初めてではないでしょうか。

 もう一つの理由は、スパークスが独立系の会社だったということです。当社は日本株の価格が下がり続ける環境の中で、相対的には他社より良い運用パフォーマンスを出していたのですが、それだけでは生きていけないと思ったんです。相対的にパフォーマンスが良くても、損をしていたらお客さまは喜んでくれません。どういったときでも、安定的に損失を出さないポートフォリオ運用をしたいと考えたのが二つ目の理由です。

 まず、ロング・ショート運用をオフショアファンド(※3)として始めました。日本の業者としては、おそらく初ではないでしょうか。最初は、オフショアファンドを手がけていましたが、現在はオンショアです。日本国内で、ロング・ショート運用を最初に始めた運用会社です。非常に長いトラックレコードがありまして、とても優良なパフォーマンスだと思います。お客さまに返すリターンは、オンショアでやるとその分コストがかかりますが、それでも10年近く平均して年率約4、5%はあると思います。

 今年は日経平均が、年初から約15%下がっていますが、当社のロング・ショート運用のパフォーマンスは、今年の1月から現時点まで、だいたいプラスマイナスゼロです。つまり損していません。ですから投資信託で持っていただくのに非常に良い投資なんです。さらに良さをわかっていただけるよう、スパークスでも積極的に情報発信をしていきます。

※1 ロング・ショート運用……株式を買い建て(ロング)だけでなく、売り建て(ショート)も行うことで、市場動向に関わらず絶対的な収益を目指す運用戦略のこと。ロングのみの場合は市場全体が上昇すれば収益が上がりやすいが、逆に下落すると損益が発生しやすくなる。ショートはロングの逆で、株価が下落すると収益が上がるので、ショートをうまく使えば市場の下落局面でもプラスの収益を狙える。

※2 ジョージ・ソロス……1930年ハンガリー生まれの米国人投資家。1973年に立ち上げた「クォンタム・ファンド」は世界最大級のヘッジファンド(伝統的な債券・株式投資とは異なる投資手法を駆使して、絶対収益を狙うファンド)として知られる。

※3 オフショアファンド……税制や規制が比較的緩やかな国や地域を本拠として運用されるファンド。