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最優秀運用会社スペシャルインタビュー スパークス・アセット・マネジメント(4/4)


ニッポンの凄い投資信託 リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2016

投資信託 株式部門 最優秀運用会社賞

GDP上位5カ国の株式部門では史上初、3年連続受賞
アメリカでの刺激的な体験がバリュー投資の原点

スパークス・アセット・マネジメント 代表取締役社長 阿部修平氏

世界でがんばっている日本人を応援したい

――投信のお話からは外れてしまいますが、若い頃アメリカに行かれて、カルチャーショックはありましたか。

 それはありましたね。いい意味で驚きでした。アメリカは豊かな国だなと思いました。当時私はボストンにいました。ちょうど小澤征爾さんがボストン交響楽団の指揮者だった時代です。クラシックが特に好きだったわけではないですが、日本人の有名人ということでコンサートを見に行きました。終演後、アメリカ人がスタンディングオベーションをしているのを見て、「こういう日本人はすごいな」と思いましたよね。翻って、わが身をふりかえると、「自分にはアメリカ人を超えて、立って拍手してもらうような才能はない。しかし、会社をつくったら、もしかしたらその会社には拍手してもらうことはできるな」と思ったんです。小澤征爾さんには一度もお会いしたことがないのですが、私のアイドルです。ああいう日本人になりたいなと思いましたよね。だから今でも世界でがんばっている日本人を見ると、心情的に応援したくなります。

ギターが趣味で、自作の曲でCDも制作

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社長室にはギブソンのアコースティックギター

――社長室にはギターが飾られていますが、ご自身で弾いたりはするのでしょうか。

小学校6年生の時からギターは弾いています。私はフォークソング世代のど真ん中に生きた人間で、大学の頃は、作詞・作曲まで手掛けていました。常にギターは私の横にありました。2年前還暦を迎えた際、また歌をつくろうと思いまして、学生時代につくった曲も含めてレコーディングしました。今も音楽を続けています。

――音楽で影響を受けた人物がいればお聞かせください。

 私の世代は、吉田拓郎(※)ですね。洋楽はビートルズが世界を席巻していました。当時、そういった海外の音楽に日本のミュージシャンは影響を受けていたと思うんですよ。

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絵を描くことも阿部氏の趣味のひとつ

 当時はアメリカンカルチャー全盛期だったこともあって、日本人には自信がありませんでした。でも今は日本のカルチャーも評価され、当時私たちの世代が感じていた「音楽は西洋のものだ」という劣等感は若い人にないのでしょう。時代を重ねる中で洗練されてきていて、今は日本の音楽も世界の中で評価されるようになったことに、隔世の感があります。ただ、ビートルズやモーツァルトのように世界全体に衝撃を与えるような音楽家は、日本からまだ生まれていません。

 一方、絵画の世界では、浮世絵のようにどこからも影響を受けずに日本から生まれ、時代を超える存在になったものがあります。私は体系的に美術を学んだことはありませんが、絵画にもトレンドがあります。独創的といわれるゴッホでも似たような絵がゴッホ以前にありルーツを推測できるなど、誰かしらの影響を受けています。しかし浮世絵は純粋にクローズドなシステムから出てきた、本当にすごいものだと思います。波を描くにしたって、波が水面に落ちていく瞬間をあんなに単純な構図で、波だと感じさせるようなものは西洋にはなかったと思うんですよ。結局、仕事の話に戻ってしまいますが、投資の世界でも、日本がすごいと思っていただけるような、いい投資をスパークスでしていきたいですね。

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阿部氏が自らレコーディングしたCD。「今はまだ人生を語らず」の頃の吉田拓郎を思い起こさせる、さわやかな歌声とメロディラインが印象的でした。

※吉田拓郎……1946年生まれのミュージシャン。青春時代を広島で過ごし、上京して1970年にデビュー。日本においてシンガーソングライターの地位を確立させた邦楽界のレジェンド。1971年に中津川フォークジャンボリーのサブステージで歌った「人間なんて」は、今でもフォークファンの間で語り草となっている。

 

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