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リスクを抑えるなら分散投資 REITファンド運用戦略


人気だからこそ、魅力とリスクを正しく知りたい REITファンド基礎知識&運用戦略
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リスクを抑えるなら分散投資。REITファンド運用戦略

REITは株式と同等の激しい値動き

海外のREIT市場に対しては今後もある程度強気な見通しのもと、運用資金の一部としてREITファンドを組み入れるのはたいへん有効だと思われます。

ただし、「余裕資金のすべてをREITで運用する」というのは考えものです。REITは値動きの幅がそれなりに大きく、短期間で大きく値下がりすることもあり得ます。

野村アセットマネジメント『Funds-i』シリーズの基準価額の比較
(2013年9月12日~2016年7月29日。2013年9月12日時点の基準価額を10000として指数化)
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出所:野村アセットマネジメントの投資信託データをもとに作成

上図は、野村アセットマネジメントのインデックスファンドシリーズ『Funds-i』から、「日経225」「外国株式・為替ヘッジ型」「外国債券・為替ヘッジ型」および「J-REIT」「外国REIT・為替ヘッジ型」の5本の値動きを比較したものです。

グラフを見てわかる通り、この期間で最も値動きが大きかったのは「日経225」でしたが、「J-REIT」もかなり激しい値動きを示しています。海外の資産でも、REITの値動きは株式と同等の振れ幅となりました。

『Funds-i』のトータルリターンと標準偏差
(期間は上記グラフと同じ。リスク(標準偏差)は日次の騰落率と直近1年の営業日の日数をもとに算出)
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出所:野村アセットマネジメントの投資信託データをもとに作成

同期間内の値動きを数値化したものが上の表です。「リスク(標準偏差)」を比較すると、「J-REIT」は「外国株式・為替ヘッジ型」より高く、「外国REIT・為替ヘッジ型」は外国株式とほぼ同じ水準でした。REITの値動きは、株式と同じくらい大きいと考えるべきでしょう。

低リスクの投信と組み合わせて堅実な運用を

REITは不動産の賃料を収益の原資とするわかりやすい資産ですが、現実は金融市場の需給にさらされるリスク資産です。投資家の懐具合が傷めば売られてしまいます。2015年に原油価格が大きく下落した際、産油国の政府系ファンドが財政の悪化を穴埋めするために株式を売却し、それが世界的な株価の下落につながったことがありましたが、REITも同様のリスクがあります。

REITの市場が株式市場ほど大きくないことも、短期的に大きな価格変動が起こりやすい要因です。2015年10月現在、世界のREIT市場の時価総額は約180兆円で、J-REITはおよそ10兆円です。同時期の米国株式市場の時価総額が約2000兆円ですから、REITは大きなショックが起きた場合に値下がり幅も大きくなりやすい傾向があります。

資産運用は、年率数%の利回りで着実に増やすことを目指したいものです。そのためにはREITファンドだけでなく、低リスクの投資信託を組み合わせて運用することが大切です。

上記の『Funds-i』の比較では、「外国債券型・為替ヘッジなし」が小さな値動きで着実に利益を積み上げていることがわかります。先月の特集でも触れましたが、「外国債券・為替ヘッジあり」は今後の資産運用を考えるうえで、非常に有効な手段になると考えられます。景気が低迷する中でも堅実な運用が期待できる債券とともに、REITを分散投資の一部として活用すれば、長い目で見れば安定した収益が期待できると考えられます。

流行は取り入れつつ、基本は堅実な運用。大切なお金ですから、リスクを取り過ぎない運用を心がけましょう。

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