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第125回 分配金の引き下げにどう対処すべきか

更新日 2017年2月22日

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毎月分配型の投資信託の分配金が引き下げられる事例が増えています。

投資信託は値動きのある資産に投資しているので、常にプラスの収益をあげられるわけではなく、基準価額が下落する局面もあります。もともと、分配金は収益の一部を払い出すことが目的でした。分配金の本来の目的に沿うなら、損益がマイナスの時期には分配金を出さない方が理に適っているのですが、実際には多くの投資信託が、下落局面でも分配金を出し続けています。

投資信託の収益、つまり元本を上回った部分から支払われる分配金は課税対象となります(NISAでは非課税)。元本を取り崩す形で支払われる分配金は「元本払戻金」と呼ばれ、当然ながら課税されません。分配金再投資コースであれば特に気にしなくても良いのですが、分配金を受け取る方にとっては、単に投資元本を取り崩すことと同じです。仮にその投資信託が値下がりを続けるのであれば、下落する前に現金化した方が有利です。ただ、大半の投資信託はどこかで必ず上昇に転じます。投資元本を減らしてしまった状態では、せっかく基準価額が上がっても、得られる利益は少なくなってしまいます。

分配金受け取りコースで運用している方にとって、分配金が引き下げられるのは、「投資元本が今までより減らなくなる」ということでもあります。運用が不調なときに分配金が減った分、基準価額が上昇に転じたときに得られる利益が大きくなるので、長期的な視点で見れば、分配金の引き下げは決して悪い話ではありません。一方で、毎月分配型の投資信託を「預金を取り崩す代わり」と割り切ったうえで運用している方にとっては、銀行口座に毎月振り込まれる金額が大きく減ってしまうため、日々の生活にいろいろと不都合を生じかねません。

ただし忘れてはならないのは、投資信託は値動きのあるリスク性商品であること。長期的には成長が期待できる一方で、短期的には上がったり下がったりを繰り返します。近年では、国内債券でさえも価格の下落が見られます。ですから、そもそも投資信託は預貯金の利息のように「定期的に同じ金額を払い出す」という仕組みがそぐわないものと認識しておくことが必要です。