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第127回 「リスクコントロール型」の長所と短所

更新日 2017年3月8日

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リスクコントロール型と呼ばれる投資信託が増えています。株式や債券などの幅広い資産に投資するバランス型の一種ですが、市場環境の変化に応じて資産配分を機動的に変更することが特徴です。「リスクコントロール」という名前が示す通り、リスク=値動きを一定以下の水準に抑えることと、ファンド全体の値下がりを避けることを運用方針としています。リスクコントロール型には、ファンドマネージャーの判断で投資配分を変更するタイプだけでなく、指標に沿って機械的に配分の変更を行うインデックスファンド的な投資信託もあります。

リスクコントロール型の長所は、保有する投資信託が運用方針の通りゆるやかに上昇していくのであれば、投資家は途中で売り買いせず、買ったまま放置しておけばいいという点です。日々の市場の動きをあまり気にすることなく、保有しているだけで少しずつ含み益が増えていくタイプの投資信託は、投資に慣れていない方でも安心して運用できます。

長所だけでなく、短所もあります。ひとつは、運用管理費用などの手数料が相対的に高いこと。市場環境の変化に応じて資産配分を変更するということは、資産を売買する機会が増えるということ。売買の頻度が少ない通常のバランス型ファンドと比較すると、どうしても手数料は割高になってしまいます。

市場が急上昇する際に、通常のバランス型と比較して値上がりが劣後してしまう傾向も挙げられます。市場が値下がりしているときにリスクが高い資産の配分を下げるため、市場が上昇に転じたときの値上がりを享受できないのは、ファンドの設計上必然ではあります。現実問題として「値下がりは小さいが値上がりは大きい」という商品は、よほど運用をうまくやらなければ実現できません。リスクとリターン、つまり「値動きの大きさ」と「期待される収益の大きさ」は比例するのが普通です。

超低金利の環境下では、年3~4%程度の運用利回りを目指すのが現実的といえます。リスクコントロール型の投資信託も、短期的には値下がりする局面がありますが、長期保有すれば一定の収益が期待できるような設計となっています。それが本当に実現するかどうかは、ファンドマネージャーによる運用の巧拙にかかっています。1本の商品だけでは心配という方は、リスクコントロール型の投資信託を何種類か買ってみるといいかもしれません。