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編集長のNISAdeのほほん投資日記

第6回 原油価格と株価の関係を調べてみた

2016年7月15日

前回は「過去のNISAでの運用歴」というテーマで、日経平均株価と逆の動きをするETFを運用していることを書きました。今回は「過去のNISA以外での運用歴」ということで、原油価格に連動する金融商品に投資している話を書こうと思いましたが、ここで勝った負けたの個人的な話をしてもあまり広がりがないので、今回は「原油相場」について少し掘り下げてみたいと思います。原油だけに。

原油相場の基準としてよく使われる指標は、米国産の原油の先物価格を示す「WTI原油先物」です。日頃から車に乗っている方なら、最近のガソリン価格の値下がりを実感していることと思いますが、よく言われているように、原油価格はここ数年で大きく下落しています。

WTI原油先物の推移

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出所:信頼できるデータをもとに編集部作成

3年前は1バレル当たり110ドルに達していましたが、2014年の1年間で価格は半分以下になり、2016年1月には26ドル台と過去3年のピークの4分の1にまで落ち込みました。ところが、そこからわずか5カ月後の6月にはほぼ倍の50ドル台まで戻っています。

日経平均株価、ドル/円の為替レート、WTI原油先物の推移
2013年7月15日~2016年7月14日(2013年7月15日時点の価格を100として指数化)

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2016年1月4日~2016年7月14日(2016年1月4日時点の価格を100として指数化)

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出所:信頼できるデータをもとに編集部作成

株価や為替の動きと比べても、値動きの激しさがよくわかります。過去3年では日経平均株価の上昇局面で大きく下がることが多く、今年の年初来の動きでは株安・ドル安と裏腹に大きく値上がりしています。
2013年後半以降の原油の値下がりは米国のシェールガスの増産、中国をはじめとする新興国の成長の減速が要因として挙げられますが、筆者は資源の専門家ではないので、価格変動の要因や背景についてはここでは深く掘り下げないことにします。原油だけど。

投資家として考えたいのは、原油を分散投資の対象として活用できるかどうかです。その判断基準となるのが、日経平均株価と原油価格の相関係数です。日次の終値から相関係数を算出したところ、過去3年では-0.72と強い逆相関を示しました(相関係数は1と-1の間の値を取り、1は完全相関、0は相関なし、-1は完全に逆相関であることを表します)。かなり高い確率で、価格が日経平均株価と逆方向に動いたということです。
2016年以降で見てみると、相関係数は-0.22となりました。日経平均株価と反対の値動きを示す傾向は変わらないものの、かなり弱い相関であり、むしろ「株価とは無関係な値動きをする」と判断しても差し支えないレベルです。

原油を投資対象とする投資信託はいくつか設定されているので、NISA口座を開設した販売会社でそのような投信を扱っていれば、すぐにでも投資できます。値動きの幅があまりにも大きいので、資金の大部分を原油に投資するのはリスキーですが、現在保有している投資信託の全体の値動きを抑える効果や、株価の動向と関係なく利益を狙える効果を期待して、分散投資の一環として、余裕資金のそのまた一部で投資することは有効だと思います。