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編集長のNISAdeのほほん投資日記

第24回 「トランプ・ショック」で株価、為替、資源、金利はどう動いた?

2016年11月18日

トランプ氏がアメリカ合衆国の次期大統領に選出された影響で、日経平均株価は大きく上がりました。11月18日午前の時点で日経平均株価は18000円を超え、ドル/円の為替レートはひさびさに110円台まで円安が進みました。
本連載のために購入した投資信託は、10本中3本が国内株式型という組み合わせなので、さぞかし含み益が増えたかと思いきや、そんなことはありませんでした。

投資信託名 運用開始日
(約定日)
損益(円)
(※1)
11/2比
(円)
スパークス・新・国際優良日本株ファンド 2016/7/29 +630 +48
ひふみプラス 2016/8/1 +292 +58
たわらノーロード 日経225 2016/7/29 +843 +441
フィデリティ・チャイナ・フォーカス・オープン 2016/8/2 +939 +155
ピクテ・インデックス・ファンド・シリーズ - ブラジル株 2016/8/3 +939 -626
BAMワールド・ボンド&カレンシー・ファンド(1年決算型)(※2) 2016/8/1 -626 -169
eMAXIS 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) 2016/8/1 -422 -176
SMT 米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) 2016/8/1 -585 -411
ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型) 2016/8/1 -806 +235
パインブリッジ・コモディティファンド<1年決算型> 2016/8/1 +421 +233
合計 +1625 -212

(※1)各商品をそれぞれ1万円ずつ購入。期間は各商品の運用開始日~2016年11月17日
(※2)損益は購入時手数料(-147円)を含む(その他の商品は購入時手数料なし)

現段階でプラスを維持していますが、米国大統領選挙が行われる前の11月2日時点と比較すると、むしろ下がってしまいました。大統領選挙後、確かに国内株式は値上がりしましたが、値下がりした資産クラスもあったということです。

ここで、大統領選挙の前後で何が値上がりして、何が値下がりしたかを細かく見てみましょう。下記の表は、各資産クラスの値動きを示す指数の11月7日の終値と、11月16日の終値を比較したものです(日付は各資産クラスの市場に基づく。為替および資源は米国時間を基準とする)。

指標 11月7日終値 11月16日終値 騰落率
〈株価指数〉      
日経平均株価 17177.21 17862.21 +3.99%
TOPIX(東証株価指数) 1362.80 1421.65 +4.32%
米国・NYダウ 18259.60 18868.14 +3.33%
米国・S&P500 2131.52 2176.94 +2.13%
ドイツ・DAX 10456.95 10663.87 +1.98%
中国・上海総合指数 3133.33 3205.06 +2.29%
インド・SENSEX指数 27458.99 26298.69 -4.23%
ブラジル・ボベスパ指数 64052 60759 -5.14%
〈為替レート〉      
ドル/円 104.47 109.08 +4.41%
ユーロ/ドル 1.1040 1.0690 -3.17%
〈資源〉      
金(ドル/トロイオンス) 1278.30 1226.60 -4.04%
原油(ドル/バレル) 44.89 45.57 +1.51%
〈金利〉      
米国10年国債(%) 1.828 2.214 +0.38%
日本10年国債(%) -0.051 0.023 +0.07%

株価は、先進国ではおおむね上昇しています。ただし新興国では、中国とインド、ブラジルで明暗が分かれました。ブラジル株式は10月まで好調でしたが、11月に入って下落傾向が強まり、大統領選挙後もその傾向は変わりませんでした。

為替相場は、米ドルが日本円やユーロと比べて高くなっています。先ごろFRB(米連邦準備理事会)のイエレン議長が政策金利の利上げに言及し、ドルはさらに値上がりしています。為替ヘッジなしの投資信託を保有している方は、短期的には基準価額の上昇が期待できそうです。

「有事の金」と言われる金価格ですが、大統領選直後の混乱時には一時的に大きく値上がりしたものの、その後の株価の上昇に反比例するように値下がりに転じました。金が売られるということは、投資家が今後の金融市場は安定に向かうだろうと判断していることを示します。原油価格は微増となりました。

注目したいのは米国の長期金利です。米国10年国債の利回りは、トランプ氏が勝利を決めてから上昇に転じました。国債の利回りが上がるということは、債券価格が下がるということ。債券型の投資信託の成績が11月2日比でマイナスになったのはこれが原因です。

国内株式のプラスが、ブラジル株式や外国債券のマイナスによってある程度は相殺されたものの、全体としてはプラスの成績。分散投資がうまく効いていれば、同時にすべての資産がプラスになることはほとんどありません。今後、先進国株式がマイナスになったときは、債券や資源のプラスが株式の落ち込みを緩和する効果が期待できます。これが分散投資の意義です。