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編集長のNISAdeのほほん投資日記

第26回 「OPEC減産」で投資信託の価格はどうなる?

2016年12月2日

原油が安くなっても、株価が上がるとは限らない

OPEC、8年ぶり減産合意 原油相場の回復優先(日本経済新聞)

OPEC、減産で合意:識者はこうみる(ロイター)

OPEC(石油輸出国機構)というと「そういえば中学の地理の授業で習ったな」というくらいの認識かもしれません。平たく言えば産油国の談合組織です。中東などの産油国が結束して、原油の廉売を防いで各国が利益を確保するための仕組みです。
2014年以降、米国がシェールガスを増産した影響で原油価格が急落したことは記憶に新しいところです。当時のOPECは原油価格より中東産原油のシェアの確保を重視して、ある程度の安値を許容していましたが、上記の日本経済新聞の記事にあるとおり、ここに来て価格重視へと方向転換しました。

原油価格が下がれば、単純に考えると工業製品のコストが下がり、製造業の利益は増大し、株価は上昇しそうなものですが、現代の世界経済はそんな単純なメカニズムでは動いていません。
原油価格が急落した2014年以降のWTI原油先物価格(米国産の原油価格の指標)と、米国を代表する株価指数のS&P500指数を比べてみると、原油価格が50ドルを割り込むあたりまでは株価は上昇していますが、その後は原油価格が下落しても株価はそれほど上がらず、2015年以降はむしろ「原油価格とともに株価も下落する」という現象が見られました。
もちろん、株価が変動する要因は原油価格だけでなく、当時は欧州の債務問題や中国株式市場の暴落などいろいろあって、原油価格の影響は相対的に小さかったのかもしれませんが。

■WTI原油先物価格とS&P500の推移(2014年1月~2016年11月、週足、終値)
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「オイルマネー」の復活が市場を支える可能性

産油国は原油の供給元であるのと同時に、「オイルマネー」の言葉が示すとおり、世界の金融市場に多大な影響力を持つ投資家でもあります。原油価格が安くなることは、このオイルマネーがしぼむことを意味します。金融市場に潤沢に供給されてきたオイルマネーが減ることは、株価が下落する要因となります。

今回のOPECの決定によって、原油価格の上昇で製造業のコストが増大し、利益を出しにくくなることと引き換えに、オイルマネーが市場に戻ってくることが推測されます。上記リンク先で、エコノミストが円安ドル高の進行や日経平均株価の上昇を見込んでいるのはそのためです。もちろん原油価格の急すぎる上昇は企業の収益性を急激に冷やすため、市場に対して悪影響の方が大きくなりますが、「適度な上昇」であれば、市場全体にとってむしろ好材料である、という考え方もできます。

OPECが減産に合意した影響でドル/円の為替レートはドル高に振れて、日経平均株価も一時は年初来高値を更新するなど株価が好調なため、私の投資信託の運用もおかげさまで好調を維持しています。前週より1000円以上の含み益を積み上げて、トータルリターンは5.67%に達しています。
原油価格については今後も注視していきたいと思います。

投資信託名 運用開始日
(約定日)
損益(円)
(※1)
前週比
(円)
スパークス・新・国際優良日本株ファンド 2016/7/29 +901 +129
ひふみプラス 2016/8/1 +510 +1
たわらノーロード 日経225 2016/7/29 +1224 +93
フィデリティ・チャイナ・フォーカス・オープン 2016/8/2 +1930 +356
ピクテ・インデックス・ファンド・シリーズ - ブラジル株 2016/8/3 +1844 +197
BAMワールド・ボンド&カレンシー・ファンド(1年決算型)(※2) 2016/8/1 -664 -8
eMAXIS 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) 2016/8/1 -456 +15
SMT 米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) 2016/8/1 -693 -5
ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型) 2016/8/1 -285 +237
パインブリッジ・コモディティファンド<1年決算型> 2016/8/1 +1361 +269
合計 +5672 +1284

(※1)各商品をそれぞれ1万円ずつ購入。期間は各商品の運用開始日~2016年12月1日
(※2)損益は購入時手数料(-147円)を含む(その他の商品は購入時手数料なし)